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写本師の穴蔵

本の感想などを書き溜めています。

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「フェイダーリンクの鯨」野尻抱介




クレギオンシリーズ第2巻。
無重力状態で世代を重ねた人々の生活描写が、なかなか現実的。
メインキャラクター三人の役割がはっきりしていて、でこぼこトリオというか、チームものの面白さが楽しめる。



「ヴェイスの盲点」野尻抱介





未来の銀河を舞台にしたスペースオペラ、クレギオンシリーズ第1巻。
文章はライト感覚で読みやすく、科学的考証もしっかりしていて分かりやすい。
設定の裏付けがきちんとしているので、宇宙での生活が現実味を帯びて感じられる。
ロイド、マージ、メイのキャラクターも、それぞれ味があって楽しく読めた。




「魔女と金魚」中島桃果子





魔法のある世界で占いで生計を立てている魔女が、仕事や恋に悩む物語。

小物や魔法の描写は丁寧でファンタジックに書かれているし、世界構成も好みだった。
残念なのは文章が少々拙く、時に薄っぺらく感じてしまうところ。
登場人物も現代のOLやその恋人と特に変わらず、ファンタジーとして書かれている意味が感じられない。


「銅の魚」仁木悦子


銅の魚 (角川文庫 (5643))


ミステリー短編集。

派手な展開や驚くようなトリックはないが、まとまりが良く読みやすい。
「二人の昌江」のネガフィルムトリックはこの時代ならでは。


「沈黙のフライバイ」野尻抱介





近未来SF短編集。

ファーストコンタクトや宇宙旅行、火星開発など、言葉にしてしまえば使い古されたテーマではあるが、「ひょっとすると自分が生きている間に実現するかも」と思わせるリアリティがある。

表題作での、「人類って自意識過剰なんじゃない?」と思わせる、ちょっと皮肉気味な最後の一文は気に入った。
ファーストコンタクトものと言えば、人類と異星種族の交流(あるいは対立)を描いたものが多い。
異星種族、という視点を通して人類を表現しているのだ。
こういうあっさりしたファーストコンタクトが、ひょっとすると現実なのかもしれない。

どの短編も、障害をクリアして目標達成した後、さらなる高みを目指すことを決心する。
あくなき人間の探究心に爽快感を感じた。

「南極点のピアピア動画」野尻抱介





ニコニコ動画をモデルにしたSF連作短編集。

基本的には、ピアピア動画を介した小さなプロジェクトが、だんだん大がかりな話になって…といったストーリーである。
少々物事がうまく進みすぎている印象があるが、楽天的な近未来像は好き。
プロジェクトの障害をあえて省くことで、テンポよく読める、ともいえる。

「あーやきゅあ」とのファーストコンタクトシーンはかなり気に入った。


「バッカーノ! The Rolling Bootlegs」成田良悟





禁酒法時代のニューヨークを舞台に、錬金術師が作り出した「不老不死の酒」をめぐる大騒動を描いた群像劇。

非常にテンポがよく、引き込まれるように一気に読んでしまった。
キャラクターも非常に濃くて面白い。
変な泥棒カップルが一番印象的だったけど、個人的に気に入ったのはマフィア三兄弟。
三人の全く違う性格が、うまく組み合わさってて面白かった。


「死亡フラグが立ちました!」七尾与史





偶然で不幸な事故を装った殺人を犯す「死神」。
売れないライター、陣内は死神の正体を追うことに…。

テンポがよく、引き込まれるように一気読みした。
序盤のピーナッツバタークリームは伏線と気付いたけど、それがああいうトリックで来るとは思わなかった。
勢いで強引にねじ伏せてしまったラストは少々残念ではある。


        
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管理者:dusk

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