

しゃばけシリーズ短編集。
「こわい」
若だんなと栄吉の喧嘩。
飲めば一流の職人となれる薬…それに頼るのは怖い、と言い切れる栄吉は強い。
「畳紙」
お雛の厚化粧の謎解き話。
口は悪いが根はやさしい屏風のぞきが魅力的。
妖は人と違う性質を持つ、と作者はよく書いているが、屏風のぞきには結構人間味がある。
「動く影」
若だんなと栄吉が子供だった頃の冒険。
五歳とは思えないほど頭の回転が良いが、描写がいちいちかわいらしい。
「ありんすこく」
吉原の禿を足抜けさせる騒動。
楼主夫婦、かえで、まつば…それぞれの気持ちが胸にせまるだけに、何とも言えない。
「おまけのこ」
鳴家が主役の騒動。
真珠を月に例える感性がかわいい。