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写本師の穴蔵

本の感想などを書き溜めています。

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「アモンティラードの樽その他」エドガー・アラン・ポー(大岡玲)





ポーの短編集。注釈が充実している。

以下、ネタバレのある各編の感想。


「ミイラとの対話」
ミイラが生き返って討論する。
ミイラ取りがミイラになる、という最後の一文が強烈。

「ウィリアム・ウィルソン」
ドッペルゲンガーに付きまとわれる話。
正体が自分の良心という皮肉。

「黒猫」
ポーと言えばこの話。
ホラーだが、黒猫好きな私にとっては復讐話とも読める。

「黄金虫」
おどろおどろしく始まるので、ホラーかと思いきやミステリ。
一番読後感が軽く、ほっとする。

「アモンティラードの樽」
カーニバルの夜、マントと仮面を身に着けた"わたし"は、ピエロの格好をした男に復讐する。
地下墓地を歩く二人の雰囲気と会話がぞくぞくする。
アモンティラード、という語感もなんとも言えず好き。

「アシャー家の崩壊」
これも非常に有名な話。
兄弟と屋敷が混然一体となって滅びゆく雰囲気が印象的。

「落とし穴と振り子」
宗教裁判で死刑判決を受けた男が、残酷な方法で処刑されることに…
暗闇の中の落とし穴、じりじり迫る大鎌の振り子など、精神的に追い詰める処刑方法が怖い。
主人公の追い詰められゆく様にいつしか引き込まれ、同調してしまう。
最後は一安心。

「タール博士とフェザー教授の治療法」
旅の途中で精神病院を見学する。
どんどん雲行きが怪しくなるな、と思ったら、正気と狂気が反転してしまった。
長く深淵を覗きすぎてしまった、というオチ。



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