

しゃばけシリーズ短編集。
「鬼と子鬼」
若だんなの臨死体験(通算2回目)。
黄泉平坂のくだりが面白い。
「ちんぷんかん」
寛朝の弟子、秋英が主役。
寛朝は相変わらず食えないキャラだ。いい師弟コンビになりそう。
「男ぶり」
おたえと藤兵衛のなれそめ話。
若いおたえは気丈な女性で、若だんなの身体を心配してしょっちゅう寝込むようには見えないが…それだけ親ばか、ということか。
「今昔」
松之助の縁談と陰陽師騒動。
妖たちが総出で事に当たると、やはり読み応えがあって面白い。
ちなみに、
「畳紙」のお雛が化粧を落としたことが屏風のぞきから明かされている。
「はるがいくよ」
さまざまな別れと、いつか来るはずの別れの話。
小紅と過ごしたひと時の春を若だんなが忘れないように、白沢と犬神も一太郎と過ごした時を決して忘れないだろう。
つかの間だからこその、何とも言えない儚さと美しさがじんわりと心に沁みる。