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写本師の穴蔵

本の感想などを書き溜めています。

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「探偵ガリレオ」東野圭吾




不可思議な現象が絡んだ殺人事件を、物理学者が解決する連作短編集。

一見超常現象にも思える謎と、それを明快に解き明かす湯川の解説、そして裏で絡みあう人間関係が相まって結構面白かった。

個人的に気に入っているのは「転写る」のラスト。被害者が見つかるきっかけとなった現象を、被害者が論文として書いていた――あくまで偶然の一致、でも穿って見れば意志を感じることもできる、この絶妙なバランスが好み。


「暁天の星 鬼籍通覧」椹野道流





本職の法医学者の描く法医学小説。
解剖の描写はさすがにリアルで、なるべく具体的な絵を想像しないように読んだ。
話の流れ的にてっきりミステリーだと思って読んでいたので、オチは少々肩すかしに感じてしまった。
あくまで死因究明にこだわり、法医学者としての領分を全うしようとする理想と、不可解な事件を究明しようと行動してしまう人情の狭間でのゆらぎが登場人物たちの魅力だろう。

「密室に向かって撃て!」東川篤哉




烏賊川市シリーズ二作目。
前作で端役として出てきた朱美がメインキャラに昇格し、探偵事務所の家賃滞納に困る大家として活躍している。



「密室の鍵貸します」東川篤哉




烏賊川市シリーズ一作目。
軽妙洒脱な文体で、さくさくと読み進められた。
しかも書かれている情報に無駄がない。
さらっと読み過ごしていたようなことも、すべてが繋がって事件が解明されていく。
いくつかのトリックと偶然の組み合わせによる真相が明らかになった時は、素直に驚嘆した。



「狼と香辛料」支倉凍砂





行商人ロレンスと、豊作を司る狼神ホロの旅物語。
中世欧州風の世界を舞台に、商人同士の腹の探りあいや裏のかきあいを面白く書いている。
全体的に心理戦がメインだが、クライマックスにはアクションも楽しめる。

心情描写が説明的なのは少し残念。個人的にはもっと抒情的な文章が好みだ。
とはいえ、ロレンスとホロの絆がじっくりと深まっていくのは心地よく読める。
ある程度経験をつんだ商人と長い時間を生きてきた狼、お互いがそこそこ切れるために、かえって不器用なやり取りになってしまっているのが微笑ましい。






「亡国のイージス」福井晴敏





自衛隊の潜水艦を舞台に繰り広げられる、熱い男たちの物語。
専門用語が多くて少々とっつきにくい文章ではあるが、登場人物たちが悩み、苦しみながらも自らの信念に従い闘う姿に、ページをめくる手も速まる。



「ゆんでめて」畠中恵




しゃばけシリーズ。
行くつもりはなかった道を行ったばかりに、屏風のぞきを失ってしまった…。
時間を遡る連作短編。



「ころころろ」畠中恵




しゃばけシリーズ連作短編。
若だんなの目が見えなくなってしまった騒動を描く。

「いっちばん」畠中恵





しゃばけシリーズ短編集。

「いっちばん」
元気のない若だんなのために贈り物を探す妖たちと掏摸の話。
テンポのいいドタバタ騒ぎが楽しい。

「いっぷく」
鳴家を探る謎の男と品比べの話。
名を捨てて実を取るような、品比べの結果ににやりとした。

「天狗の使い魔」
天狗に狐、狛犬の絡んだ騒動。
だいぶ話がもつれていたが、あっさりとした解決だった。

「餡子は甘いか」
修行に出た栄吉と、器用貧乏な泥棒の話。
栄吉は確かに努力家なんだけど、方向を間違っている気がする。
ちゃんと親方が「まず先輩達がどうやって菓子を作っているかしっかり見て、こつを覚えろ」って大事なことを言っているのに聞き流している(まあ、栄吉の精神状態はそれどころじゃなかったんだろうけど)。
特に職人技は見て覚えるものだろうし、自己流でやって芽が出ないから修行に出たんだし…
栄吉が一人前になるのはまだまだ先のようだ。

「ひなのちよがみ」
お雛がついに白粉を取った。するとかなりモテはじめて…。
今までも言及されてきたが、若だんなは男女の機微がまだよくわからない、という話。
若だんなが恋をして成長し、結婚して長崎屋を継ぐ…というのがこのシリーズの最終回になるのだろうか。





「ちんぷんかん」畠中恵





しゃばけシリーズ短編集。
        
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