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写本師の穴蔵

本の感想などを書き溜めています。

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「左近の桜」長野まゆみ



表向きは料理屋、実際は男同士の連れ込み宿、左近。長男の桜蔵は妖しい魅力を秘めており、この世のものではない男たちが寄ってくる。桜蔵自身にはその気がないため逃れようとするが、毎度不可思議な世界に迷い込んでしまい……

夢と現実、生と死の境が曖昧で幻想的な物語。とかく男を惹きつけ、魂が「女」だと揶揄される桜蔵だが、本人にそのつもりはないため、その魅力は周囲の反応で間接的に想像することしかできない。が、客観的に桜蔵の妖しさを描写しないことでかえって想像がかきたてられ、より一層魅力的に感じる。
桜蔵の周りの男たちもそれぞれに妖しく、美しい文章もあいまって上質なお酒をひとり楽しむような時間を堪能できた。


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管理者:dusk

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