

遥か昔にミネルヴァを離れたガニメアンの子孫、テューリアン達と地球人類が接触する。
彼らと地球人類の持つ情報にはどうも食い違っているようで…
前二作とは違って政治的な駆け引きの多い、サスペンス的な作品。
知略や謀略を張りめぐらしたり看破したり、潜入作戦を敢行したり、果ては宇宙戦争が始まってしまい、わくわくしながら読んだ。
ヴィザーもゾラックに負けず劣らずお茶目でかわいいAIだ。
アメリカのペイシーとソ連のソブロスキンが、お互いをさぐりあいながら協力していくところが好き。
最後のブローヒリオ以下ジェヴレン人たちの顛末には驚嘆した。
地球人類の歴史的な失敗の原因をすべてジェヴェックスに押しつけてしまうのはちょっとどうかと思ったが。
時間の環に閉じ込められてしまったランビアンとジェヴェックスの暴力性が、ループをぐるぐる周るうちに、より凶悪な方向に熟成されてしまったのかな、とも考えられる。
三部作を締めくくるにふさわしい、読み応えのある作品だった。